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吸血鬼艦隊現る

ピロリン♪

りんねが自室の隅でじっと座っていると、携帯にメールの着信がある。
一瞬、それを一瞥するものの、興味なしとばかりに目を背けた。

「パパ、ママ、もう忘れないよ。二人を殺したアイツのことを、二人がいなくなったあの日のことを、
あの哀しみを、苦しみを、悔しさを…」

クッと、唇を噛み締めると舌の上に踊る鉄の味。

「それを思い出させてくれたアイツのことも、ね」

りんねが思い起こすのは、この間の依頼で倒しそこねた吸血鬼。
名前は確か、月長。

そんなことを考えていると、ポテポテと覚束ない足取りでケロちゃんが何かを咥えてやってくる。
ケロちゃんが持ってきたのはりんねの携帯であった。
まるで、見ろと言わんばかりに、携帯をりんねの前に落とす。

「いいのよ。どうせ、誰かが気に病むなとかそういうことを言ってるだけでしょ?」

気に病んでるつもりなどない。
あの依頼のお陰で思い出せたのだ。
この復讐心を。
忘れるわけにはいかなかったのに、銀誓館の仲間たちと触れ合い、それを忘れようとした。
それ自体が罪。
ならばそれを思い出させてくれたこの間の依頼は、行くべくして行ったのだと捉えてもいい。

「きっと、パパとママが、私に思い出せって言ってくれたんだわ」

カタンッ

「?」

ケロちゃんは尚も、必死で携帯を開こうとしている。
何が彼をそうさせるのか。
りんねは仕方無しに、携帯を開き、メールを見た。

「っ?!」

『緊急』

緊迫感を煽るようなサブジェクト名のメールを開くとその内容に、りんねの口元に三日月が浮かぶ。

『吸血鬼艦隊、佐世保に侵攻中。
さらに、先日の『ゲーム』により生まれた『原初の吸血鬼』により、佐世保港立神港区が占領。
能力者諸君は至急、作戦の準備をされたし』

パタンッ

メールを確認したりんねは、携帯を閉じ、徐に立ち上がる。
ここにいては情報が不足する。
すぐに調べなければならない。
情報を探るとなると、やはりポジションはサーチャーか。

「来る。間違いなくヤツは来る!
月長、ちょうどアンタにお礼をしに行きたかったところだよ、きひひっ」

ケロちゃんも本能的にそれを理解しているのか、やる気満々と言わんばかりに身体をふるわせた。

「いくよ、ケロちゃん。
今度は、あのスカしたヤロウに、煮え湯を飲ませてやるんだ。
いや、むしろ煮え油の中に放り込んでやろう。原初の釜茹での完成さ、くひひひひっ!
あー、でも、さぞマズいんだろうね。私のイカれた味覚でも食べられないくらいにさ」

りんねは手短に準備を整えると自室を出る。
そして一路、銀誓館学園へ。
彼女同様に、知らせを受けた能力者たちが集まっているはずだ。

「ヤツをくびり殺すのは私だよ。誰にも譲りはしないさ、ひっひっひっ」


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朝宮 りんね

Author:朝宮 りんね
このブログは株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』のキャラクターによるブログです。

朝宮りんね(b57732)


両親を亡くし、孤児院を装った研究施設にて能力開発を受け、シルフィードの力を覚醒させた少女。
力を手に入れた彼女は、両親の仇である二刀流を追うが、実はその相手は自分の命の恩人であったことが分かる。


水岸烈(b62418)


二刀竜の名を持つ剣士。
りんねの命の恩人であるが、その為に彼女を苦しめた事実を悔やんでいる。
難病を患っている妹がいて、その治療費を肩代わりしてもらう約束で、従属種ヴァンパイアとなった。


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この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
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